新しい靴のこと03

こんにちはこんばんは。

今日も新しい靴のこと少し書きます。

正確には、新しい靴を作っている途中のこと、ですね。
チラチラ見せているわりに具体的に靴のデザインに触れてなくって
すみません。(ちょっと時差のある)現場ライブと思って
ご覧いただけたら嬉しいです。

前回までにお話ししていた革パターンをもとに仕上げた型紙で
フィッティングモデルを作っていきます。

フィッティングモデルというのは試し履き用の靴のことです。

ラフの段階ではあくまで革でラインを見るだけでしたが、実際に
足を入れることで見えてくる細かい修正点と、全身で見た時の
バランスなどを見ていきます。

そして肝心なこと。実際に履いた時に足と脚、そして歩行に
どのような影響を及ぼすかを見ていきます。フィッティングの
一番の目的です。

靴単体として良きラインとバランスが出せたとしても、良き
フィッティングが得られなければ結果的に活躍する一足には
ならないのが靴作りの難しいところ。

ということで、フィッティングモデルは簡略化する場所もありますが、
本番の靴と同じ工程で仕上げていきます。

裏革も付けるし、芯材も入れます。実際に歩くので仮の底材も付けて
中敷材も入れてその具合を見ていきます。


フィッティングモデル01号、まずはつりこみまで終わりました。
実際に履いて次のステップに進みます。果たして前に進めるか、
それとも振り出しに戻るのか。

さて、
今回は当初のイメージではブローギングを前提として作り始めました。
フィッティングモデルでは片足は省略という意味も込めてフローギング
一切なしでやってみたところ


あれれ?シンプルな切り替えだけも実に良い。とても良い。
ずっと見ていたら、こっちも履きたいかも?ってなっている私たち。

ただ、ブローギングなしとなると視覚的に受ける印象が変わって
しまうので、バンプの切り替え場所などはこのままでは詰まり気味な
印象となっちゃう。さぁ、困った。どうしようかな。
ブローギングなしバージョンの型紙作りにも入った方いいかも?!

今日もご覧いただきありがとうございました。

また書きます。

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新しい靴のこと02

こんにちはこんばんは。

空気はすっかり秋めいてきましたね。
と、書き出した今日は30度を超えてますが・・


しかし、入ってくる空気が程よく乾いていて
窓を開け放っての作業は実に心地よいです。

ってことで今日も新しい靴のことを少し綴ります。

前回はラフを作ってラインを見るところまでお伝えしましたが、
そのラフを私は「革パターン」と呼んでます。

ちなみに革パターンという言葉は業界用語でもなんでもなく、
私が勝手に呼んでいるだけで、(おそらく)そんな言葉は
どの靴作り現場にも存在しないです。お許しください。

話を戻しましてその革パターン、じゃぁなんでそんな呼び方を
しているかというと、ラフで作るアッパーに直接ラインを加えたり
切り込みを入れて理想のラインを探っていくからです。
洋裁の立体裁断のような手技、かなと思います。

木型の上で描いたラインを紙に落とし込み、その型紙をもとに
革を裁断してまた木型に戻すのですが、立体→平面→立体と
繰り返すうちに誤差が生じます。

誤差が生じる理由はいろいろです。平面と立体の違いや、縫い目が入る
ことでかかるテンションの影響、素材の特性、などなど。

あとは、頭の中では理想的と思っていたラインも立体に乗せると
なんじゃこりゃ!?って雰囲気に成ってしまうことも多く(汗)

ラフの段階でそこを減らす/なくせればいいのですが、なかなか
読み切れず、私は何度か繰り返して本パターン作りに入るようにしています。
答えが分かっているのに答えが出ない、実に歯痒い時間。

でも、個人的にはこの歯痒い時間が大好きでして。
想定したことが的外れじゃなかった時は嬉しいし、
仮に的外れだったとしても、本当の的が見えてくるし。
あとは、この時間だけは本当に自分たちのための時間って感じで
単純にゲームのようで楽しい。

おまけ話のような感じですが、
若い頃に少しだけお洋服作りを学びました。

結局お仕事になることはなく、ただの服好きの人で終わったなと思って
いましたが、型紙や縫製の際のあれこれにそのとき得た知識が役立って
いると思うと服作りを学んでいてよかったなと思うことが多いです。

何より、靴はお洋服を引き立てるバイプレイヤー
はスタジオmmkのモットーの一つ。

やっぱりね、お洋服って存在が靴を生かすし活かすな、と。わずかだけども
お洋服の知識が体に残っていたおかげで靴作りと靴をいろんな角度から
見れてるなー、と。

秋冬、皆さんもおしゃれしてお出かけくださいね。

また書きます。

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新しい靴のこと01

こんにちはこんばんは。

8月に勢いよくブログを書く!と書いておきながら
またちょっと間が空いてしまい気がつけば9月も半ばに差し掛かって
おりますね・・お恥ずかしい。。

改めまして、こんにちはこんばんは。

毎度お馴染みの前置きはこの辺りにしまして、早速ですが本題です。

リッチモンドチェルシー以来、しばらく新作の靴を作っていませんでしたが、
この夏から少しずつ着手し始めました。

と言っても、このご時世もあり、お披露目をする機会を設けるのも悩ましく。
せっかくなら、と思い新しい靴が仕上がっていくまでのあれやこれやを
ブログに書いていこうかなと思いました。

今回はスリッポンです。

細かくいうとサイドエラスティックシューズ、ゴム入りのスリッポンです。

個人的にですが、サイドエラスティックシューズって「これが答え」
みたいな雰囲気やラインがあって、その答えが出せないなら手を出さない
方がいいのかな?、でもやっぱり履いてみたいしの繰り返しでなかなか
作らずにいました。

でもある日、自分たちが履い歩いている姿が目に浮かんだんですよね。
それは快適そうだったんですよ。合わせるお洋服もイメージ湧いてきて。

それならばスタジオmmkフレイバーで作ってみればいいんじゃないかな?と
思いに至った次第です。

ここしばらくはラフを作りラインを見ては細かいライン修正、の繰り返し
でしたがようやく次に進めるかな?というところまで来ました。


ラフはシリアルNo.00~03。
No.03をベースにまずはフィッティングモデルを作っていきます。

ということで、今日はこの辺りで。ご覧いただきありがとうございました。
また書きますね。あ、今日のひとしなも間に挟んで行く予定です。
こちらも宜しくお願いします。

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