屈曲性比較

こんにちはこんばんは、おはようございます。

9月末に息巻いて続けて投稿したのに気がつけば
10月は終盤に差し掛かろうとしておりますが・・

本日は靴の技術的な小話をと思い書いています。

ボロネーゼ製法でリッチモンドを製作しました。

まず初めにボロネーゼ製法について少し。

通常だと5ミリ厚の革を土台にしてアッパーを吊り込みしますが、
ボロネーゼ製法では主に前足部には中底は入れずアッパーを
袋状に仕立て直接本底を取り付ける、という構造。中底がない分
屈曲が良く仕上げられます。

その屈曲性の違いは画像で見るのが一番早いかなと思い
写真に収めました。


まずはボロネーゼ製法で作ったものから。

前足部に中底がないため屈曲が良いのがわかります。

屈曲の良さのおかげで動きに対して靴自体のレスポンスが良いので
足に程よく付いてきてくれます。

一方で歩行量の多い日や長時間歩く日に履く場合や足の運動力の
高い方が履くとこの屈曲性が疲れやすさを引き起こす場合も。
また底材が軽やかになることでアッパーの負荷は少し高く
なります。(屈曲が良いことでアッパーも屈曲するため)

中底がない分地面からの突き上げを強く感じるという点も
長い時間の歩行の際には感じやすいかもしれません。
取り付ける底材にもよりますが、地面からの感じ方はモカシン
中底ありの靴の中間ぐらいの履き心地かなと思います。

個人的には歩行力に不安を感じてきた方や歩行が不安定になりがちな
履き口の広い靴の場合にボロネーゼ製法を採用すれば靴自体が
反応して不安定さを補ってくれるなと思っています。
(スタジオmmkではヴィクトリアで良く採用します)

また、ドレスシューズのようなあまり歩行を伴わないシ
チュエーションで履く靴にも良いかなと思います。


こちらは5ミリ厚の中底を取り付けたものです。

作ってから長時間履いていないのもあり底材に固さが残っているため
屈曲性がまだ乏しい状態です。

ただ、中底の硬さは履きこむことで革がほぐれたり自重で足なりに
プレスされてきたりとその人の足に合わせたコンディションに
少しずつ整って行き、解れるべき場所がほぐれてくれるので
ボロネーゼ製法とは反対に長時間の歩行や歩行力の高い方には
中底がしっかりした靴の方が結果的に快適に1日を過ごせるなと
思いますし、底面を強固に安定させることで結果的に
アッパーへの負荷も下げられます。

また、編み上げブーツのような底材もアッパーもがっちりした構造の
靴の場合は中底を取り付ける方がバランスが取れる、とも思います。

例えば堅牢なデザインの靴を履きたいけども歩行力が落ちてきたな、
なんて時にはボロネーゼ製法の靴を試してみると自分の好きを
手放さずに好きなデザインの靴を楽しめるし、普段履き口の広い靴を
あまり履かないけど必要な一足として用意する際にボロネーゼ製法で
作っておくと履くべきタイミングでの不安を和らげることが
できるんじゃないかなとも。

それぞれの特徴を書きましたが、どちらが良い・そうじゃないと
いうというよりも、体のコンディションやその靴の使用目的で
選ぶの良いのでは?との考えのもと、オーダーの際には
ご提案しています。

オーダーの際にはそんな点も伺いながらデザインや素材だけではない
部分もご提案しています。靴のこと、歩くこと、ご質問ありましたら
お気軽にご相談ください。

通常、オーダーは事前ご予約制で承っております。
毎月のスケジュールはHPとインスタグラムのトップ記載しています。

また、不定期でご予約不要の工房見学もお受けしています。

ご予約不要の工房見学の日程の情報はスタジオmmkのインスタグラム
facebookのストーリーズに前日の夜にアップしています。
もしよろしければそちらもチェックしていただけたら嬉しいです。

本日もご覧いただきありがとうございました。
またすぐ書きます。

スタジオmmk 鈴木満美子

インスタグラム
https://www.instagram.com/studio_mmk/
フェイスブック
https://www.facebook.com/studiommkshoes
通販部
http://my-site-107994-105532.square.site/