アナログは財産


いきなりですが、最近改めて靴作りや歩くことに関して勉強し直していることが
いくつかあります。今まで知識として知ってはいたけども経験がなかったことや、
経験はしていたけども経験が浅くて「知っている」程度で「わかっている」まで
いかなかったこと、等々。
お客様のご要望、靴教室へ通う生徒さんのご要望は様々。そのご要望がmmkの
経験則を超えることもしばしば。「知っている」だけで進めることも多々ありますが、
せっかくなら「わかっている」に近づきたい、って思うことが沢山。
ということで久しぶりにお勉強している内容をノートにまとめるなんて作業を
しています。こんな作業はモゲワークショップで勉強していた時以来なので
多分9年ぶりくらいです。
実際にやってみて靴作りの工程を自分の言葉で、しかも今後きちんとわかるように
残していくのはとても難しい、ということを思い出しました。確かにモゲワークショップ
時代に作ったノートやファイルは数冊ありますが、今見ると自分で書いておきながら
自分の記憶と相違する疑わしいところや、「はて?」と思うところも多く、終いには
自分の字が汚くて読めなかったり。。
前述のとおり満足な情報ばかりではないですが、、、ときにはヒントがなったり、
時には初心に帰るためのリマインダーだったりで、当時のノートやファイルは
靴作りをするうえでの財産の一つです。
また新たな(しかも当時よりはより正確な!)財産を残すべく、
そして注文靴・靴教室に活かせるよう、お勉強に励みたいと思いまーす

動物園で思う別のこと


またまた多摩動物園に行ってきました。
チータの座り姿・立ち姿があまりに奇麗なのでうっとり。
普段から立ち姿・歩き姿が奇麗な人を見るとそれだけで
何かが何割かぐっと増すよなぁ、と思うこと多々。
奇麗な歩き姿、奇麗な立ち姿は身に着けるものが快適であれば
あるほどさらに得られるよな、と思います。靴はとくにその重役。
チータのパウは体の細さの割にとってもしっかりしていて安定感も
素晴らしい。
チータを見て改めて気を引き締めてお仕事に励もうと思いました。
チータ、ありがとう。

因みにこちらはマレーバク。チータを見習っておくれ、と思ってしまうくらい
私を完全無視。白と黒の境目を凝視できたので良いけどね。

バクと言えばこちらの革用ケアオイル。
タピール(=バク)という名が付いています。
このオイルは植物由来の素材だけを使い作られたもので、
靴クリーム独特の鉱物のニオイは一切しません。
オレンジオイルが入っていて柑橘系のさわやかな香りです。
また手に付いても荒れることがなく、とってもお勧めです。
是非一度使ってみて下さい。
今回とっても残念だったのが、動物園入り口で売っている
ラスポテトというちょっと変わったフライドポテトを楽しみにして
行ったのですが、平日ってことでお店が閉まっていました。。。
週末に足を運ぶ機会がある方は是非ラスポテトを食べてみて下さい〜。

業務連絡、のようなもの


ブーツの裏革を裁断しようと革の巻を広げたところ想像を
遥かに下回る分量しかない!油断ってやつです。。
ということで今日は朝から浅草へ裏革の仕入れにいきました。
今回はいつも使用するものに加え、やや厚みのあるヌメの裏革も
仕入れました。写真で一番右の巻の肌色調のものです。
ヌメなので色焼けもするし、傷も結構ありますが、素上げの感じで
雰囲気がでますよー。
単価がやや高めのためすこし材料費が上がってしまうのですが、
靴教室で使ってみたい方は是非どうぞです〜。
わざと日焼けさせて使うのも楽しいかも、ですね。
出来るだけ早く裁断したかったので母親にお願いして車を出してもらったので
他にも色々回ってもらって、糸を注文したり接着剤を購入したりと楽々仕入れ〜。
しかも帰りにパンが食べたいなー、と言ってはパンを買ってもらっちゃったり。

イイ歳した娘、いつもこんなんですが。。。
お母さん、いつもありがとう。
さーて、珈琲いれて休憩しよっと。
ちなみにパン屋さんは南行徳にあるマインベッカーというドイツパン屋さんです。
ライ麦パンは勿論美味しいですが、プルンダー(デニッシュ)も美味しいですよー。

(小さな)世界征服


靴を作っていて、感動する瞬間が多々ありますが、これも
感動の瞬間に入るかなと思うのが、ミシン糸がなくなる瞬間です。
見てみたら30番手のミシン糸の場合は2000メートルあるようです。
mmkのような個人で靴を作っている人間は同じ色の靴を何足も
作ることはほとんどないので色によっては半永久的な感じです。
実際に向かって右側の糸は確か7.8年前に購入しましたが
まだまだ買ったばかりの雰囲気。
靴作り人生でミシン糸がなくなった瞬間に出くわしたのは
今回でまだ2回目。1回目は多分3.4年前。
上糸が途中で切れては困るのである程度のところまで上糸用に
使って、終わり頃は下糸を巻くのに使うようにしたところ、
今回はボビンの9割位まで巻かれたところで糸が終わる、と言う
素晴らしい終わり方。
ここまで来るとちょっとした征服感。ぬふふ。
次のミシン糸征服が出来るのは3.4年後ってことですかねぇ。
待ち遠しいなぁ。

サバイバルサンダル


毎年愛用のサンダル。
サンダルだけど靴のようにガンガン歩けるのが気に入って
毎夏ごとに減ったヒールを直したり、中敷きを作り返したりと修理を
繰り返して履いていた。。。のですが、昨年は下駄箱展の忙しさを
言い訳に修理をせずに過ごし、今年を迎えてしまいました。
今年の夏は例年に比べてとても忙しくて、自分のことまで手が
まわらないなぁ。。。。
とまたまた言い訳をして今年も修理をせずに履きはじめたのですが
ある日近所のコンビニに買い物に行ったときにパッチンパッチンと
変な音がするのでなんだろうなぁと思ってふと足下をみると、
サンダルのオシブチがはずれ、更につま先も少しはがれている!!
見て見ぬ振りをしていたけれど、中敷きの革もボロボロ。。
これじゃよそのお家に遊びに行けないですよね。。。
2年もほったらかしにしていたのでとにかくサンダルはかなり怒っているらしい。
しかもこれを直さないと家に帰れない。。。
と言うことで
サンダルとの2年の溝を埋めるべく早速修理にとりかかりました。
見てみると。。。

ヒール減り過ぎです。お客さまや生徒さんに偉そうなこと
言えないですね。。。

中敷きのクッションが部分的にへたり過ぎです。ここだけ減ってたら
余計な力がかかり過ぎて足に悪すぎです。。。
と反省しつつ、そして履いて帰らなくてはならぬとの熱意で
速攻修理完了させました〜。

今回は中敷きにステッチは入れずすっきりした感じになりました。
クッションを入れ替えたので足あたりばっちり、ヒールも直したので
傾きも起きず更に歩きやすくなりました。
サンダルも生き延びたと安心してくれていることでしょうね、
きっと。

新生児サイズ


気が付いたら梅雨明けしていたくらい、またブログを放置。。。
とこの間は、ひたすら縫って縫って縫っていた2週間でした。
今まで何度か鞄を御依頼下さっているお客さまからの新たなご注文が
入ったのが2月。お子さまが6月末に生まれることになった為、ママバック
にもなるし、職場復帰後にも使えるようなサイズ、仕様をご希望。さらに
産休に入ることを考えると4月には手もとにあると嬉しい、
との事だったのですが。。。
革の入荷が予定より大幅の大幅に遅れ、革が届いたのが6月の終わり。。。
革が来ない間は悶々とした日々。
幸いお客さまからは「ゆっくり作って下さい」との励まし?慰め?
お許し?のお言葉をいただき、革が届くや否や腕まくりで製作に着手。
と、製作開始したものの、今回は仕様が(mmkにとっては、、、)
やや複雑でいつもよりも一つ一つの行程の進みが悪い!
唸りながらの作業もありましたが、ここは悶々としている場合では
ないのだ!と完成した姿を頭にイメージして自分を奮い立たせながら
縫い続けること2週間、ようやく完成しました〜。
ちょっと分かりづらいですが、
今回はサイズは大きく、そして沢山ポケットがあることが一番の
ご希望だったので中の仕様にはかなり気を使いました。

お渡し時期が遅れてしまったため、すでにお子さまが生まれているので
直接お渡しすることが出来ず、完成後すぐに発送。
するとこんなに可愛らしい写真を送って下さいましたー。

しかも頂いたメールは
「とっても気に入りました!」
作り手として一番嬉しい一言が書かれていて、可愛い写真に癒され、
嬉しい言葉に癒され、今回もモノ作りの楽しさを改めて感じることが
できました。ありがとうございました。

かくれんぼ


ある一足の横顔

かと思いきや、向こう側にもう一足靴が隠れてました〜。
茶色君は28.5センチ、緑ちゃんは23センチ。靴in靴できちゃいそうな
くらい大きさが違います。5センチ近く変わると遠近感失ってしまう
くらいですねー。
28.5センチはmmkが今まで作った靴の中で一番大きいサイズでした。
木型も重くて作業中に腕がへばってしまいそうでしたが、大きい靴は
つり込みやコバ周りの処理がしやすいなぁとも思いました。
小さい足は木型の「径」が小さくなってくるためつり込みが
大変だったりするので、一長一短ですね。
28.5センチの足のお客さまは身長もとっても高くて190センチくらい
あるそうです。足の大きさは身長に比例することが多いと思います。
現代人は日々体格が進化しているとよく耳にしますが、背が高い
男女が増えて、女性で25センチ以上も当たり前、な時代がやってくると
嬉しいですねー。
なにせmmkは足25センチなのですが、脱ぎ捨てた靴を見て「男性用?」って
よく聞かれその度に複雑な気持ちになるものでして。。。

考えに考えた人


美容師のお客さまより靴のご注文を頂いた時に
「シザーケース、作って欲しいのですが。。。」とのご要望。
専門用具だし、使い勝手がどの程度のものなのかが分からず
少し迷ったのですがお受けすることに。
というのもシザーケースの使い手は靴のお客さまの奥様で、
同じく美容師さん。既成のシザーケースは5.6丁用が多いそう
なんですが、女性は小柄なのでハサミを何丁も入れると
重くて腰がいたくなってしまうとのこと。悩んでます的な
ムードに弱いmmk,さらに奥様へのプレゼントと言う素敵な
お申し出に「喜んで〜」とお受けしました。
ハサミはメインに使う3丁だけ入れば十分な大きさで軽めに
して欲しいとのご希望。実際に試作をしてみて気が付いたことは
3丁用に仕上げるとシザーケース自体が小柄で、中に入り込んだ
髪の毛を掃除しづらい。。掃除しやすいように大きくすると
シザーケース自体が重くなってしまう。。
使ったことがない故の盲点が次から次へと現れる。。。。
うーんと考えて

シザーホルダー部分は取り外せるようにしてシザーホルダーの
髪詰まりを起こさないように。あとはコームやブラシを入れる
ポケットに広がるマチを付けて底面カバーを外して上から
フーッと息を吹きかけると髪の毛が外に出ていけるよう、
簡単お掃除ができるようにしてみました。

ちなみにこちらはハサミを入れた様子。(美容師さん用ハサミを持って
いないので図工用ハサミで失礼致します。。)
こんな風にベルトにもクリップをつけられるのポケット部分と
合わせると結構な本数挟めそうです。
初めて作ったものだし、使ったことのないものだったため
お渡しする時にはかなり緊張しましたが、大きさ、構造、デザインに
お客さまより合格を頂きました〜!今回は相当考えまくったので
本当に嬉しいです。ありがとうございます。
お使い頂いて是非感想、駄目出し等々お聞かせ下さい!

カオリとニオイの間に


このところ、底付け作業の後に偏頭痛が起きて困っています。
今までは平気だと思っていたシンナーのニオイが体質が変化
して受け付けなくなって来たのでしょうか。。。
勿論化学物質なので受け付けなくて当然です。
が、片頭痛が起きては仕事にならないので鎮痛剤を飲んで
対処していましたが、その都度薬を飲んでいてはそれこそ体に
宜しくないと思い、行き着いたのがアロマオイル。
偏頭痛に効くカオリはペパーミントと聞き、早速入手しました。
思い込み効果もあってか緩和されている、、気がします。
ペパーミントは汗を抑える作用があるそうなので、これからの
季節にもぴったりですね。
作業中、片頭痛を感じたりやけに汗が出るようなことがあれば
生徒の皆さんも使ってみて下さいね。
ただし、ペパーミントはカオリは高揚力もあるそうで、嗅ぎ過ぎると
眠れなくなるそうです。リラックスしたい気分の方はほどほどに。。。

初号機の孫


春先にお預かりしたまま着手出来ずにいたお客さまの靴の
底修理を今日は行いました。
この靴はたしか5年ほど前にご注文いただき、御覧の通り
かなーり履き込んでいただけているのがかなーり伝わります。
帰って来た靴が履かれた感満載だと本当に嬉しいんです。

この頃は踵にキーホルダーを付けて楽しんでました。
この型はmmkがアデリーと呼ぶ型の初期の頃のものです。
最近のアデリーよりもカジュアル感が強いです。
自分用にも勿論作りました。大のお気に入りでしょっちゅう
履いていました。で、しょっちゅう履いていたお陰か、
目に留めて頂く機会も多かったようで、多くのお客さまに
ご注文頂きました。履いている姿を見て気に留めていただける
なんて、こんなに嬉しいことはないですね。

底を張り替えた後の姿。
型紙のラインをとり直したり、縫製や底付けのやり方を
改めたりと、幾度の更新を重ねながら靴作りを続けているのだから
今現在作り出す靴の方が技術は上がっているとは思いますが、
(と願いたい。。)
改めて見ると、未熟だった部分が沢山あり精進せねばとの思いはありますが、
このころだけの雰囲気があるなー、この時に考え出した方法があったなぁ
と思いにふけってしまいました。
色々な意味で修理は初心に帰れる良い機会です。
ありがとうございます。